自戒を込めて日記に残す。諸兄の参考になれば望外の幸せ。今日後輩君が昇格したためにお祝いにちょっとリッチな寿司屋のランチを御馳走した。
所謂白木のカウンターで特上寿司を御馳走し、就業中だからお酒は飲まないけど
食事しつつ会話を楽しんでた。尚、後輩君は男です。
大将が握ってくれたお寿司に鯛があった。大振りで身が透き通ってて如何にも
新鮮って感じの奴。僕は普段大きめのお寿司はネタを小切れにして分けて食べてたんだが
そこそこ格式の高いお店で後輩君の前でもあったため、大口開けて食べた。
それが間違いだった・・・。
大きめの鯛がマジで噛みにくい!噛みきれない!
何とか小さくして噛んで飲み込もうとしたら一瞬喉先に詰まるような気配がして
咳き込み、手の平に少しぶちまけてしまった・・・(ゲロじゃないよ!)
普段食べ慣れてないお店とその場の雰囲気で、通ぶった感じで食べたのが仇となり
余計にカッコ悪いとこ見せたばかりか窒息死の危険まであったのだから・・・。
窒息は怖い。幼い時ジュースと飴を同時に飲み込んで咳き込み親がボクの体を
逆さにしてはたいてやっと吐き出させた過去がある。記憶は曖昧なんだけど、
まじでパニックになった覚えがあるんですわ。走馬灯というか、脳裏にセロファンの
赤色や黄色の色彩が浮かんだことを覚えています。
まだ店だから他人がいるけど、これが一人暮らしの居間だと思うと本当にゾッとする。
誰にも助けられず一人死ぬまで悶絶して暴れまくり小便大便を撒き散らす最後・・・。
窒息で息が出来ない中死を迎える孤独と絶望。想像して少し泣いた、いい歳のオッサンが。
どうかこの日記をご覧の皆様、嗤う事無かれ。
加齢すれば嫌でも咬筋力は落ちる。喉の動きも舌の動きも劣る。
あまりにもフォーマルな場合はともかく、普通の生活ならそこそこのお店でも
マナーを崩さない程度に小さく刻んで食べることを本当にお勧めする。
昔、作家で俳人の久保田万太郎(1889年~1963年)は、洋画家の梅原龍三郎の家で宴席に招かれ
そこで出された赤貝をのどに詰まらせて窒息死した。
美食家であった氏は歳の事もあり赤貝のような噛みきりにくい食材を忌避していたのだが、
招待してくれた相手を気遣って食べたところ赤貝が喉に詰まり、失礼にならないように
トイレに向かって吐き出す途中昏倒して亡くなられた・・・。
幸い僕は大振りの鯛と言ってもそこまで固くなく吐き出したのも誤嚥を防ぐ体の防御機能の
お陰で何とかなった。しかし、幸運が続くとは限らない・・・。
今回、自戒を含めて日記にしました。恥を晒すとともに、窒息や誤嚥と縁が無い人生を
僕含めて皆様が送れるよう、切に祈願して結びと致します。
終