世界はキミのキャンバスだ 最新のストリートアートと『Need for Speed』史上最もリアルなマシンが融合し、完全に新しいビジュアルスタイルで、グラフィティに命を吹き込む。目もくらむスピードを実現する新しいブースト要素のBurst Nitrousをはじめ、エネルギッシュな視覚効果と効果音満載の新しいツールキットにアクセスしよう。
ところが「『NFS heat』はやっておいた方がいい」といった手前、こんなことを言うのも何なのだが、実を言えばやってもあまり参考にならない可能性があると言わざるを得ないのが結局難しいところだ。というのも今作『NFS unbound』は、前作『NFS heat』とは開発会社が別で、バーンアウトシリーズや『NFS hot pursuit』で知られる「クライテリオン」が開発している関係か、基本的なゲームシステム自体は『NFS heat』なのだが、ハンドリングやドリフトの挙動が全く違く感じるのだ(個人的な感覚で大変申し訳ない)。何と言うか、見た目は『NFS heat』なのに、挙動は『NFS hot pursuit』っぽいから、触ってみるとちょっと気持ち悪い感じになっていると思う。だから『NFS heat』から本作に触れるとまず挙動で困惑する恐れがあるし、かと言って『NFS hot pursuit』とはそもそもゲームシステムが全く違うから何とも言えない。ぶっちゃけ、ここらへんのプレイフィールは開発元が違うとしても統一して欲しかった。ただでさえ今作のナイトロは、ドリフトやニアミスなどでチャージされるタイプに統一されているので、なおのこと繊細なハンドリングが求められるし、その慣れない挙動とも格闘する羽目になるから序盤がほんとに勝てなく感じる。これで更にリトライだって制限があるんだから序盤から心折れる人も少なくないだろう。しかしながら、もしこれだけの逆境を超えることができたなら...それは同時にその先にしか見えない景色もあるわけで。それこそが、『NFS unbound』の最もな魅力とも言える。"unbound"、すなわち「解放」である。一体何の解放か。縛るに縛られ、毎回が伸るか反るかのギリギリの中で、それでもまわりをブチ抜く快感...。だからこのギリギリの、最上の「してやったり感」を味わいたいならば、まさに本作を勧めるだろうし、あの感覚は確かに唯一無二であったと思う。