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雨水はどこへ流れていくのか?

排水管はどの建物にも欠かせない設備の一つで、用途によって流れる排水の種類が異なります。排水と言っても様々な種類があり、例えば家庭から出る「汚水」と屋根等に降った「雨水」は別に分類されており、すべての排水が同じマンホールに集約されているわけではありません。 今回はその中でも雨水がどこにどのように流れていくのかを解説していきます。

排水の種類

まずは排水の種類をあげてみます。

「汚水」
トイレから排出される汚物を含んだ排水
「雑排水」
台所・風呂・洗面所などで使用した排水
「雨水」
雨や雪解け水、湧き水といった自然界で発生した水
 

汚水・雑排水のように家庭内から出た生活排水は汚水管・雑排水管などを通り、下水処理場でキレイにしてから川や海に戻します。一方雨水は、雨水管を通ってそのまま河川へと放流されます。

ここからは排水の処理方法を詳しくご紹介していきます。

排水の処理方法

公共下水道には排水の処理方法に応じた種類があり、分流式と合流式という2種類に分かれます。

【合流式】
合流式は汚水と雨水を1本の排水管に集めて排水する方法です。1本管で済むのでコストは低く、ガス管や水道管など他の地下埋設物が多い市街地に向いています。しかし大雨などで雨水の量が汚水に対して一定以上になると処理しきれない水は川や海に直接放流されてしまう為、水質汚濁の原因となってしまいます。
また、晴天時には管内に汚濁物が堆積しやすくなるという難点があります。
【分流式】
分流式は汚水と雨水を別々の排水管に接続して処理する方法です。汚水は汚水マス・公共マス・汚水管を通って下水処理場へ流れていきます。
雨水は雨水マス・雨水管や道路の側溝を通って河川などの公共水域に至ります。
汚水管・雨水管の2本を布設する分流式は、合流式に比べ工事費用が高くなる場合もありますが、河川に汚水が流出することがなく、下水処理場の負担も少なくて済むというメリットがあります。
  日本では明治時代初期に流行したコレラの対策として早々に近代技術を取り入れ、主に合流式下水が整備されてきました。 そして1970年以降、下水道の役割に公共用水域の水質保全が求められるようになった為、それ以降は分流式の下水道が採用されるようになっていますが、それでも未だ東京23区を例に挙げても8割が合流式です。 そこで対策として作られたのが貯留施設です。 雨が降り出した際に合流式の下水道を通って流れてくる特に汚れた水を貯留しておく貯留管を設けることで、貯留管満水後、汚れが軽減された水がオーバーフローして河川へ流れ出でていく仕組みになっています。

雨水の排水経路

排水の処理方法がわかった所で、ここからは地上や建物に降り注いだ雨水の排水経路を紹介していきます。

屋外水栓(外流し)の排水

庭に外流しがある場合、通常その排水口から汚水管に接続されています。外流しに直接雨水が降り注いでしまうと、雨水と汚水が合流して汚れた水のオーバーフローを助長させてしまうことになります。そこで外流しの上部に屋根を設けるか、水受けに蓋をかぶせるなどの工夫をすることで雨水が外流し経由で汚水管に流れていかないよう回避することができます。

雨どいからの配管

雨どいは、雨が降った際に屋根で受け止めた雨水を一か所に集めて、適切に排水するためのものです。屋根から流れてきた雨水が地面に直接落ちて基礎を傷めてしまったり、雨水が長時間にわたり軒天井や外壁を伝って流れ落ちるので、外壁を汚してしまったり、腐食などの早期劣化原因にもつながります。

雨どいからの配管は雨水マスまたは雨水管に接続する必要があります。

また、雨どいも定期的に泥を掃けておかないと蓄積された泥に雑草や木の芽などが生えて詰まりの原因になるため、ご注意ください。 安全な位置から手入れのできる雨どいであればご自身で対応可能かもしれませんが、はしごなどで1m以上の高所作業になる場合、危険を回避するためにも業者へ依頼されることをお勧めします。

また工場、商業施設、駅、学校、病院やマンションなどの大規模な施設は屋根の面積も広く、大量の雨を排水しなくてはならないため、大型の雨どいが必要になります。

大型施設用の雨水排水設備であればスムーズな排水が可能です。 大型施設で雨水排水機能が低いと、雨水は途中で溢れ落ちます。建物の造りが高層であればあるほど落下の勢いは増して、歩行者に危害が及んだり器物損壊につながったりしてしまう為、必ず大型の雨水排水設備が適用されています。

また、マンションなどは渡り廊下に雨水が吹き込む為、雨水を逃がす排水溝が設けられています。 古い建物の場合、モルタルむき出しの場合もありますが、現在は排水溝にもウレタン防水加工が施され劣化や漏水の防止対策が強化されています。

雨水が飲み水になるまで

ここからは雨水がどのようにして飲み水になるのかをご紹介していきます。

①ダムに貯水する
雨がふり、山や海から川へ流れ、やがて私たちが普段利用している水道水となっています。川の水量は季節や天気によって変動し、雨が少ない年は渇水してしまうこともあります。そういったことを防止する為に、降った雨を貯水しておくのがダムの役割です。
こうしてダムに雨水をためておくことで、必要な時にきちんと水が確保できるようにできているのです。また、ダムには水力発電や洪水などを防ぐ役目もあります。
②取水口から浄水場へ送る
川の水やダムからの水は、取水口から浄水場へと送られます。 そして浄水場で水を浄化します。 主に浄水場では、水に含まれる砂や土といった汚れを沈殿させて取り除いた後に、塩素を入れて鉄やアンモニアなどを取り除いています。
③配水場・ポンプ場に貯水する
浄水場できれいにされた水は、企業が運営する配水場内にある配水池に、ためておきます。そしてコンピューターで管理されて、配水管や給水管を通って各家庭に届けられています。川の水や雨水を原水として、浄水場でしっかり浄化された飲用水は毎日こうやってご自宅の給水口へ運ばれてきています。

いかがでしたでしょうか?

今回は、雨水がどこに流れていくのかをご紹介いたしました。

生活排水のみならず、雨水排水設備もしっかりメンテナンスをすることで敷地内の水被害を最小限に防ぐことができますね。お住まいのマンション雨水排水について気になったらまずは管理会社や専門家にご相談されることをお勧めします。

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